彼らは、教養課程では、常にトップクラスです。勉学熱心な学生ですが、何をしたいのか・何が楽しいのか、良く解かりません。自宅と学校の行き来が日課なのです。
専門課程でも、トップを維持するものの、設計だけは上の中程度。エクセレントではないのです。しかし、どの分野でも、常に上位にいるので、4年の卒業設計・研究の指導を仰ぐ研究室の選択時にも、自分の希望通りになります。と同時に、学校に残ることも進められるのです。
特段、デザインセンスがある訳でもなく、自分が設計したものを、いち早く世に残したいと思っている訳でもない彼らは、教授の教えの通りに、大学院進学を決めてしまうのです。
建築学には、大きく分けて、都市計画・デザイン・歴史・法規・構造・設備・施工の7分野があります。大学院に進学するということは、その専門分野の研究をするということです。その中で、建築家の道に進むのは、デザイン志望の人が中心で、他の人は、研究者の道を選択するのです。
大学院修士課程では、教授の助手の助手。パシリです。このころに、建築家の道を選択するか、日々忙しさに任せ、云われるがままに生活するかで、その後の方向が、大きく変わります。
前者は、一人立ちを目指し、アイデアコンペなどに参加し、うまく行けば有名建築家の道も開けてきます。後者は、教授の指導の下、大学院博士課程に進んで行きます。助手から准教授へ、准教授から教授へと、順調に進めば良いのですが・・・?そんなにあまいものではありません!
一般に、助手の報酬は、みなさんが思っているほどの額ではありません。その下は、当然それ以下なのです。なので、内緒で兼業したり、アルバイトをしたりして、生計を立てています。その一つが、設計業務だったりもします。
大半の時間は、大学で講義をしておりますが、月に一・二度、講演会に呼ばれ、残った時間は、パートナーに代表をさせている設計事務所で、設計活動です。人脈だけは豊富にあり、知人の紹介などで、事務所経営も、なんとかなるのです。
建築家の道か、教授の道か。明暗が分かれるところです。運良く、国際コンペに入選したり、有名建築賞を取ったりした場合、当然、有名建築家としての道を歩んでゆくことになるでしょうね。